副題のタイトルコールを

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副題のタイトルコールを

 告白、とは。  多くは愛の告白の方を頭に浮かべるのではないだろうか。可愛らしく頬を染めて「すきです、付き合ってください」なんて、陳腐(ちんぷ)で、ありきたりで、簡潔で完結な宣言。  ま、これも立派な告白であるが、本来の意味は「隠していた心の内を打ち明けること」にある。ちなみにこれはネット調べだ。  前述として、この物語はこれまでの私の人生の中でもっとも濃く、また騒がしかった初夏から夏の中盤にかけての話である。  怪異だの幽霊だの呪いだの、よくあんな短いスパンに色々すったもんだ起きたものだと今でも思う。でも、そのすったもんだの中でひときわ私の心臓を掴んで離さない出来事は、事実は、想いは、たとえ私が大人になったとしても、私の胸の深くに突き刺さって忘れることはできはしないだろう。  さて、最初の話に少々戻るが、この物語において「告白」とは副題にあたる。サブタイトルともいう。そのサブタイトルにのっとって、私は一つ告白をしようと思う。  私は高校一年生の頃より、一人の先輩の存在を消しました。
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