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「組織からの由一さんの信用度は高いっす。それでも枷をかけずに組織の存亡に関わるほどの証拠品の取引を1構成員に任せるのはリスクが高い。組織は普通そう考えますよね。」
「裕二を俺が下手なことをしないための人質にしようってことか。」
「そうっす。由一さんが証拠品を手にする取引を終えた後はもう警察に引き渡すような猶予なんてくれないと思うんすよ。」
「だろうな。きっと証拠品を手に入れたらすぐに本部に引き渡すように要求してくるだろう。恐れてたことだ。家族が組織にいることがバレればヘマをした時に一緒に殺される。脱獄に成功したし取引を無事に済ませれば問題ないと思ってたが…もうそれじゃダメってことか。」
「そうっす。つまり計画を見直さないとだめっす。」
「残り4日で?」
「そうっす。」
「1ヶ月の猶予が可愛く思えるよ…。」
…続く。
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