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何か憑いてる女性が探し物をしている。
その探し物の勾玉の水晶とは一体どのような物なのか……
「やっぱ引き留めた方が良かったですかね?
なんか放っておくのもヤバそうな」
このまま放っておいて何か事件でも起きたら目覚めも悪い。
それに憑かれた女性も心配だ。
「別に誰がどうなろうがどうでもいいけど、まぁ多分あの女またうちに来るよ」
そう利音は断言した。
そんな彼に真尋は訝しげな表情を浮かべる。
「なんでそう言えるんですか?」
「だってその勾玉の水晶、うちあるもん」
「………え?」
まさかの一言に真尋は一瞬思考が停止した。
うちにある?その勾玉の水晶が……?
何やら嫌な予感しかしないのは気のせいだろうか?
「あの女蔵の方見てたんだよね。
で、その勾玉があるのあの蔵だもん。
あそこにあるの気付いてるからまた来ると思う」
そう、その勾玉の水晶は利音のコレクションで、蔵にしっかりと保管されていた。
ここまで来たらそれが一体どう言った物なのか確かめたいと言う真尋に応えて、蔵へとやって来た。
「これこれ」
利音の手に乗せられた勾玉の形をした水晶だ。
大きさは一番長い所で7,8㎝程だろうか?
何か強いエネルギーのようなものを感じる。
「これはね、強力な霊気を閉じ込めた石。
強力故に妖力や霊力を増幅させる。
特に力の弱い小妖や弱った妖が欲する物だから、色々寄って来ちゃうんだよ」
人が持っている事で良くないものが寄ってくる為持ち主は悪い気に当てられ体調を崩したり妖に襲われたりしてしまう。
なので前の持ち主が寺の住職から紹介された利音に引き取って貰っていたが、また面倒な事に巻き込まれたなと利音は心の中で思う。
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