告白

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 今は、彼女が好みそうなお茶やカップを選んだりすることが楽しいけれど、ずっとそんな気持ちで居てあげられるのか。  頭の中で自問自答を繰り返すうち、いつのまにか約束の時間になって、僕は駅まで迎えに出向いた。 「すぐ近くだし場所も知ってるんだから、わざわざ迎えなんて来てくれなくて良かったのに」 「え」  会った途端に言われて、余計なことだったのかと一瞬考えると 「あ……違っ!いや、嬉しいけど……そういう扱いに慣れてないから」 慌てたように手を振って彼女は言った。 「そういう?」 「だから、その……こんな風に迎えに来てもらって、荷物持ってもらって、みたいな彼女扱いみたいなの?されたことないから」 「ああ。すみません。気がつかなくて」  彼女が持って来たケーキの手提げに手を伸ばすと 「え?いや、そういうつもりじゃなくて!」 「どうぞ。お気になさらず。そのバッグも持ちましょうか」 「……大丈夫です」 こういうところが、見ていて飽きない。  4年生らしく落ち着いているところもあるけれど、抜けてるところもある。  今日、好きだと告白して、それでこの人が僕のものになって、卒業後もずっとこうして会えるならと思ってしまうのは狡いことだろうか。
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