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 首に細い腕が回されて、裸の胸が強く押し付けられた。    柔らかい膨らみが自分の胸で潰れる感触にずくりと下腹が疼く。  唇を合わせるだけでは足りなくて、抱き合った体までひとつにしたくなるけれど、肉の器に阻まれてそうは出来ないのがもどかしく。  痺れを切らしたように、彼女は僕の襟元に手をかけ、ボタンを外すとはだけた胸に手を差し入れた。  素肌に触れられるだけで、ぞく、と電気が走る心地がするのに、ぬるぬると生き物のような舌に絡め取られながら小さな粒を手のひらで押し転がされる感覚に体がふるえる。 「ッ……史香」 「好きでしょ?ここ」  彼女の指先が、じれったいほど優しく、硬く敏感になった胸の先を撫でる。  もどかしくて、ぞくぞくして、情けない溜息が漏れる。 「……そういうことじゃなく……っ、嫌な思いさせたんだから、僕が奉仕するべきだろう」  ふ、と彼女は笑って頬にキスをすると、今度は強く胸の先を摘み上げる。 「……ッ」 「そういうところ真面目だよね。でも、気にしてくれるなら、今はあたしの好きにさせて」  口を塞がれて、奥深く入り込んだ舌が口蓋を撫でる。  同時に硬くなった先を優しく爪で弾かれて、逃げるように体を捩ると彼女が囁く。   「千尋」  びく、とその声で動けなくなる。
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