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時折びくりと、自分の意思と無関係に体がふるえる。
昔から、他人に体を触られるのが嫌だった。
耳掃除だったり、着物の着付けだったり、くすぐったくて物凄く嫌だったのが、大人になると違う意味になった。
「っあ……ぅ」
きゅっと胸の先を強く摘まれて、下は自分の漏らした先走りを潤滑剤にされて涙が滲んでくる。
苦しいのに、傍目にはもっととねだるように情けなく喘いでいるようにしか見えないだろう。
キスから逃れるように唇をずらして哀願した。
「史香……っ……もう、脱がせ……熱いし……汚れる」
優しい笑みを浮かべると、彼女は布団をはいで僕の着ているものを脱がせる。
と、下腹に顔を伏せて、迷いもなくそれを舐め上げた。
「ッあ……やめ……っ」
「嫌いだよね。これ、されるの。キス出来なくなるから?」
言いながら、口に含む。
濡れた粘膜に包まれる圧迫感に体が仰け反る。
される感覚自体は嫌いじゃないけれど、彼女を汚した気分になるのがどうにも嫌だ。
「なんで……知っててそこまで……っあ」
強く吸われてびくりと体をふるわせると、彼女が唇を離して言った。
「貴方が、これが嫌いだから」
「は?」
そう言うとまた唇をつけて、舌でねぶる。
「……嫌がらせでそこまでしてくれるのかい。っ……ご苦労だね」
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