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ふふ、と彼女は笑う。
「言ったでしょ?泣きそうな顔が好きだって」
言われて、顔の上に腕を置いて、横を向いた。
「……悪趣味だ」
「そう?あたしはそうは思わないけど」
無防備になった胸の先をつねられて呻くと、彼女はそこから離れて僕の上にのしかかる。
「ねえ。挿れられるようにして」
仰向けになった脚の間に手を差し入れただけで、指先がしとりと濡れるのを感じた。
そっとなぞるように滑らすと、びく、と彼女の体がふるえる。
蜜を絡めた指で捏ねるように芯を撫でると、声が漏れて体が跳ねた。
「やっぱりここが好きかい?」
「……中も」
さっきまでと打って変わった甘い声でねだられると、こちらも悪い気はしなくて、言われた通りに中を探るとぬるりと熱に飲み込まれる。
くちゅりと水音がして、奥へ誘うように纏わりついてくる。
「僕が慣らす必要なんて無いんじゃないか」
「1年も放っておいて、そういうこと言う?」
「……分かった」
奥まで挿れて拡げるように指を動かすと、湿った音が漏れる。
早く自分自身をそこに沈めたくなるのを抑えて、彼女の気に入るように奉仕を続ける。
浅いざらついたところに指を当てて擦り上げながら、外の親指で芯を緩く押し潰すのが彼女の好きなやり方だ。
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