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「んっ……」  濡れた唇を薄く開いて眼を閉じる表情は愛おしく綺麗で、彼女の頬に唇を触れた。  首筋から鎖骨、胸へとくちづけを落として、さっき痕を探した時よりも色づいてツンと上を向いた胸の先を口に含んで転がすと、甘く掠れた声が漏れる。  蜜の中を掻いて、舌に抗う蕾を転がしながら、彼女の喘ぎを聞いていると堪らない気分になり 「……申し訳ないけど、もう無理だよ」 指を引き抜くと、その刺激に小さく声をあげる。  脚を開いて自身を押し当てると、ぴく、とそこがふるえて、彼女が眼を開ける。 「……もういいだろう?……あれは無いから。中には出さないよ」 「……ん」  とろりと潤んだ眼で僕を見上げる。  ついさっきまで僕を責めていた表情も、今の任せきって蕩けた表情も、どちらも好きだ。  沈めようとすると、久しぶりに感じる熱と絡みついてくる感触に腰が引けそうになる。 「……ッ」  うねる襞が早くと促すように奥へ引き込もうとするのに抗って、浅くゆるく突くと、あ、と息を吸い込むような声をあげてまた眼を閉じる。  ちり、と嫉妬に似た感覚が胸に湧き上がって、ひと息に沈めると押し出された蜜がぐちゅりと音を立てた。
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