世子嬪選び

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世子嬪選び

「世子、民とこの国の為に権力を使え。 欲に溺れれば身を滅ぼす」 「はい、王様。胸に刻み精進いたします」 龍英は頭を下げ、歓慶殿(ファンギョンギョン)を後にした。 第二代国王 龍敬の息子である龍英は 王位継承者で世子だ。王様の次に身分が 高く、王様になる為に日々学習をし 暇な時間はなかった。 「パク内官、次の予定は・・」 「世子嬪を決める揀択(かんてく)が 行われます。今回は25人の方が 選出されたようです」 「以前より、5人も増えているのか。 それより()は学問を極めたいのだが」 龍英が世子になったことで、世子嬪を 決めようとする動きが活発になっていた。 しかし、龍英自身が認めない為今回で 3度目の揀択が行われる事になったのだ。 「大妃様や中殿様が中心となり選出 したそうです」 「・・なるほど。今回で決めろという ことか」 通常は提調尚宮(チェジョサングン)副提調尚宮(プジェジョサングン)が 選出するが、危機感を感じた大妃や中殿は 自ら書類を見て選考し、実際に会うことで 世子嬪候補を選んでいた。
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