世子の気持ち

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世子の気持ち

三回目の揀択が行われた後3名の候補を 選出し大妃・中殿・世子の前に正座で 座っていた。 「ソヨン、ヨジ、リア、そなた達に 最後の課題を与える。世子と共に 行動せよ。見習い女官を仕えさせる ことを許可する」 外に出た後、世子が建物の場所を説明 しながら歩いている間に世子宮に到着した。 「ここが余の住んでいる場所だ。 美術品が収めている倉や手入れしてある庭 鯉がいる池もある。そなた達はどこへ 行きたい?」 「私は美術品に興味があります」 「私も珍しい美術品を見てみたいです」 「リア、そなたはどこへ行きたいのだ?」 「私は、池を見てみたいです。恥ずかし ながら鯉を見たことがなくて・・」 リアの言葉を聴いた世子は、表情を和らげ 手を握った。 「何も恥ずかしい事ではない。あとで 余と共に見に行こう」 「は、はい。世子様」 手を握ったまま、ソヨン・ヨジと 共に美術品がある倉へ行った。ある程度 中を見た後、世子は提調尚宮を呼び2人を 帰らせた。 「世子様・・」 「余と2人きりの時は名前を呼んでくれ ないか。そなただけに名を呼ばれたい」 リアは咄嗟に頭を下げて目線を逸らす。 世子はリアの頬に手をあて目線が合う ようにした。 「この前も言ったはず、余を見ろと。 そなただけが余の心を満たして くれる」 リアを抱き締めた後、世子は額に口づけを した。リアの頬が真っ赤に染まっていく。 「そなたが余の妻になったその時は 全て私のものにする。覚悟しなさい」 「・・龍英様」 世子は再びリアを抱き締める。 2人の様子を見ていた大妃と中殿はリアを 正式な世子嬪にする為、王のいる王宮へ 向かった。
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