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「・・・んっ?」
佑介さんはテーブルに置いていた保育園からの手紙を手に取る。
「父親参観か…そう言えば・・・もうすぐ父の日か…」
「・・・」
香里は急に暗い顔になった。
香里は父親の顔を知らない。
「・・・俺が行こうか?」
「ヤダッ…じぃじはパパじゃないもん」
「香里!?佑介さんに失礼よ…」
「・・・いや、いいよ・・・香里ちゃんも若い男がいいか…そうだ・・・俺の下の息子はまだ独身だ…翔に行かせようか…」
「えっ!?いえ・・・それは・・・」
「何…翔は彼女いないし、子供がスキだ…俺と似たタイプの女性が好みのタイプ…きっと…アイツも小夜ちゃんを気に入ると思うよ…そのまま…結婚してもいいぞ…そうしたら、俺は香里ちゃんのほんとうのじぃじになれる」
「佑介さん…本気ですか?」
「本気だ…」
彼は断言した。
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