元夫はマザコン

10/10

344人が本棚に入れています
本棚に追加
/96ページ
「・・・んっ?」 佑介さんはテーブルに置いていた保育園からの手紙を手に取る。 「父親参観か…そう言えば・・・もうすぐ父の日か…」 「・・・」 香里は急に暗い顔になった。 香里は父親の顔を知らない。 「・・・俺が行こうか?」 「ヤダッ…じぃじはパパじゃないもん」 「香里!?佑介さんに失礼よ…」 「・・・いや、いいよ・・・香里ちゃんも若い男がいいか…そうだ・・・俺の下の息子はまだ独身だ…翔に行かせようか…」 「えっ!?いえ・・・それは・・・」 「何…翔は彼女いないし、子供がスキだ…俺と似たタイプの女性が好みのタイプ…きっと…アイツも小夜ちゃんを気に入ると思うよ…そのまま…結婚してもいいぞ…そうしたら、俺は香里ちゃんのほんとうのじぃじになれる」 「佑介さん…本気ですか?」 「本気だ…」 彼は断言した。
/96ページ

最初のコメントを投稿しよう!

344人が本棚に入れています
本棚に追加