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「だから…その…えーと後ろめたさは持たなくていいよ…今まで…君を放置してて…悪かったと思う…親父に代わって謝る」
翔さんは私に頭を下げた。
「いえ…」
「俺は正妻の息子として何不自由なく育った…君とお母さんの事を思うと申し訳なく思う…だから…親父も君たちに尽くしているんだと思う…親父に俺に全力で甘えていいよ…」
彼は頭を上げ、私の両手を掴み、優しく自分の両手で包み込んだ。
「翔さん…」
彼の手は大きく、温かった。
「あ・・・すまない」
彼は頬を染めて、慌てて手を離した。
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