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「とし君のパパとママだ…」
香里ちゃんの言うとし君は長谷川夫妻の長男の俊樹(トシキ)君だった。
この二人が毎晩…一緒に風呂に入ってるのか・・・
俺は長谷川夫妻をジッと見つめた。
二人とは従兄の紡さんを通じて、顔見知り。
二人の護衛に就いた事もあった。
俊樹君が後ろを振り返り、長谷川夫妻に手を振っていた。
「はーい、みんな・・・お席に座ってください!!」
先生の声で園児たちは自分の席に腰を下ろした。
俺たちは保育室の後ろに立って見学するだけ。
「・・・事実婚?」
「・・・」
俺の隣に来て、長谷川さんが俺に耳打ちした。
「これには…色々とワケが…」
「ワケ?」
長谷川さんは神妙に呟く。
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