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参観が終わって、俺は小夜さんと香里ちゃんと一緒に保育室を出た。
「あれ?」
隣の保育室から出て来たのは剣吾さん。
彼は元『BP』の頭脳派スナイパー。
一身上の都合で、「BP」を裏切り、「王龍」の日本支社のボスに就き、『御子柴組』と争った事もある。
今は顔を整形して、別の人間となり、長谷川さんの会社秘書、執事、ボディガードと三役を一人でこなしている。
「翔さん?」
「こんにちは…黒崎さん」
「こんにちは…平子さん…翔さんとはどういう関係ですか?」
小夜さんは剣吾さんとも顔見知り。
「わたしのパパよ!!ももちゃんのパパ」
「えっ?いつの間に…」
ーーーどう説明すればいいかな?
「剣吾…紡さんには内緒らしいから…何も訊くな…」
「紡様には内緒?分かりました…」
長谷川さんのおかげで剣吾さんはそれ以上何も訊かなくなった。
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