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「別にぶたれたりされてません。」 寝巻きに着替えたアルマはキッパリ答えた。 「姑ってのはやっぱ折り合い悪いもんか?」 「いえ……」 アルマは口籠もる。 「母さんの部屋遠いから何言っても聞こえんよ。」 「別にお母様から何かされたとかじゃないですから。気にしないでください。」 「気にするな言うても俺とお前は夫婦じゃろうが。」 「それでも気にされたくない事はあります。」 俺はなるべく気持ちを抑えつつ話す様に心がける。 「アルマ、子供じゃないんじゃけ、不満とかがあるんならちゃんと話してくれんか?嫌でも腹割って喋らんとあかんことってあると俺は思うよ?アルマは俺の心が読めるんか?」 「…………。」 「アルマはこの家でどうしたいん?」 「……そんなん、分かんないです。」 「ごめんごめん、意地悪しとるわけじゃないんよ。俺のこと、」 いや、これを聞くのは流石に酷だ。でかかった言葉を飲み込んで、別の質問へ変えた。 「俺のこと最初見た時、どう思った?」 「……地元にあった岩山みたいだなって。」 目線は合わないまま答える。無機物か、まぁ禿山よりはええかなと思うしかない。
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