第二章 親子共闘

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 失血により意識が朦朧とする中、相田は右手で握る魔水晶に意識を集中させ続け、自分が持つ技の中で最も可能性の高い方法を探った。  腰から黒い刀を抜き、地面へと突き刺す。 「この地に眠る者達に告げる。俺の言葉に耳を傾け、互いの存在を認識せよ」  かつて握っていた魔剣程ではないが、ある程度死者の存在を認識する手助けになる。相田は少しでも成功率を上げようと、この地に沈む魂を呼び起こした。  彼の言葉に応えるように、地面から黒い粒子が浮き上がり始める。 「死者を呼び出すネクロマンス………さらに奴が使っていた吸収(ドレイン)を応用して闇の力へと変えさせる。然る後、付加魔法(エンチャント)で、魔水晶に魔力を送り込む」  敢えて言葉に直し自らの耳に入れ直す事で、自信の想像力を高めていく。既に黒い霧は相田の剣を通じて体に纏わり始めていた。  呼吸を整え、相田が言葉の引き金を引く。 「闇属性付加魔法(カオス・エンチャント)」  相田の体に纏っていた黒い粒子が、握りしめていた魔水晶へと一気に四方から流れ込む。魔水晶は銀河の中心を主張するかのように、大地から剣、剣から相田の体を経由して大量の黒を吸い込み始めた。
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