0人が本棚に入れています
本棚に追加
どういうことなのか千尋と話したかったが、次の講義の時間が迫っていて、それぞれの教室へと別れた。
私の講義は図書館概論だった。先生は時々脱線して面白い話をしてくれるから、結構好きな講義だった。
30分くらい経った時に、先生は脱線を始めた。
「皆さん、人の特徴というのを服装で判断しているところがありませんか?」
私はこの問いかけにはっとした。千尋との話が思い出されたからだ。
「私たちは必要がある場合、その時々で相応しい服装をします。制服がある職業であれば、それを着なければならない場合もありますね。運動をする時は動きやすいものが良いですし、冠婚葬祭でもそれ相応の服装があります。
それを違う角度から見てみると、相応しい格好をしていた場合、個人にまで注意が向けられない場合があるということです。
と、なぜこんな話をしたかというと、司書として相応しい服装というものを考えてみましょうということです。」
先生の脱線はここまでで、講義へと戻っていった。
最初のコメントを投稿しよう!