11人が本棚に入れています
本棚に追加
/67ページ
それから1週間あまりの時が過ぎ、また小説の読み聞かせの日が近づいてきた。
しかしこの間にエリサの身体の調子は少しずつではあるが、右肩下がりであった。
アルフもアルフなりに気遣っていたのだろう。
約束の1週間が既に過ぎていたが、その話題にはあえて触れずにエリサの身を案じていた。
それから更に1週間が経ち、エリサの容態は少しずつ良い方向に向かって行ったのである。
「アルフ。今日も来てくれたのね、いつもありがとう。そう言えば、小説の続き。先週読み聞かせ出来なかったね、ごめん。」
いつもより声のトーンが半音くらい下がったエリサの声。声を聞いただけで、体調が優れないのは直ぐに分かる程だった。
最初のコメントを投稿しよう!