10.続きを読み終えて

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それから1週間あまりの時が過ぎ、また小説の読み聞かせの日が近づいてきた。 しかしこの間にエリサの身体の調子は少しずつではあるが、右肩下がりであった。 アルフもアルフなりに気遣っていたのだろう。 約束の1週間が既に過ぎていたが、その話題にはあえて触れずにエリサの身を案じていた。 それから更に1週間が経ち、エリサの容態は少しずつ良い方向に向かって行ったのである。 「アルフ。今日も来てくれたのね、いつもありがとう。そう言えば、小説の続き。先週読み聞かせ出来なかったね、ごめん。」 いつもより声のトーンが半音くらい下がったエリサの声。声を聞いただけで、体調が優れないのは直ぐに分かる程だった。
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