12.アルフの読み聞かせが始まる。

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「わーった、わーった。そんな真剣(マジ)になんなって。」 割と真剣な面持ちのサージだったが、マージの陽気な雰囲気と言葉により一瞬で空気が変わったような気がした。 「はい。じゃあとりあえず深呼吸しとけな。それでこの椅子に座っとけ。」 「ふふふ…ふ、ふ、ふははは!!!」 サージは突然吹き出したように笑いのスイッチが入ってしまった。 「どーした、どーした??」 「いやいや、すみません。さっきの真剣な雰囲気とは裏腹に一瞬にして空気が変わったんで、何だか面白くて、可笑しくて。」 「ああ、そういうのあるよな。雰囲気に飲まれるってやつな。」 「なんか違うような気もしますが…とりあえず気持ちは落ち着いてきたんで、マージさんの話、勿体(もったい)ぶらずきかせてくださいよ。」 「いや、おまえなぁ。サラッと酷いことぶっ込んでくんなぁ。まぁいいか。とりあえずだな、急だけど1時間後にリモート会議があんだ。それに参加しな。」 「へ?1時間後?」 1時間後というワードにさすがのサージも、声が裏返ってしまっていた。 星を操るひとものたちには定期的にリモート会議が行われている。それは半年に1回行われ、そこでは現在の状況整理と未来の予測などが時系列で伝えられる。 代表者は遠い星にいる地球外生命体で、人間の姿形をしているがその本性は明らかにされていない。その名はスピリチュアリストと呼ばれ、リモート会議の事はセッションと呼んでいる。
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