樹里サイド 11

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「樹里?僕にできることある?」 「どうして?あなたの方が大変だと思うけど」 「俺は全然大変じゃない。それよりも樹里が傷つくのが耐えられない」 傷つく?ポールから何か聞いたのかしら? 「・・・大丈夫よ、傷ついてなんていない。・・・信じて、私もあなたを信じるから」 「・・・わかった。僕を絶対信じてくれ。絶対に」 そう言って電話を切った。 今日はバレンタイン。結局お店はあかりさんと相談して簡単に飾り付けをしラッピングなどもそれ仕様にした。ホワイトデーにまた来店してもらえるようにギフトチケットも同封する。私は店舗で手伝えないのであかりさんに任せた。 「ごめんなさいね、手伝えなくて。おかしな客がいたらすぐ教えてね」 「大丈夫ですよ。皆でワイワイ飾り付けやってますから。それよりも・・・みんなはびっくりしてたんですけど、その、樹里さんとカイトさんのこと。でも私はなんかやっぱそうだったんだーて感じです。いつだったかな、クリスマスイベントの時、2人の空気がちょっと違う気がしてて。でも側にはポールさんもいたし、あ、ごめんなさい・・・」
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