パリの夜空をあなたともう一度

カイトサイド ２

だいたい城とその城下町のセットで散策をする。そういう城下町には大抵昔からある美味しい食べ物屋がある。
レストランだったりベーカリーやチーズ専門店など。そういう楽しみ方をする。たまにこれって老後にするやつかな？なんて思いながら。

最終日カーン城へ移動し近くの街でランチを食べた。カーン城は市街地の中心にあり街も昔の面影が残っていてとても趣深い街並みが楽しめる。

当たり前のようにどの店も外にテーブル席がある。最近の東京でも普通にあるがまたそれとは何かが違う。歴史？趣？風景の一部で周りの建物との調和が素晴らしい。

食事後すでにチェックアウトしたホテルへ荷物を取りに行き駅へ向かった。
カーン駅からパリのサン・ラザール駅へ行く。
出発まで時間があったので駅のカフェでコーヒーを飲みながらこの旅の写真を見返していた。

列車のチケットがひらりと足元に落ちたので拾い上げ隣の人の物かと思い渡そうと腕を伸ばした。

仏「ありがとう・・・もしかして日本人？」

なんとなく『ジャポネ』と聞こえ戸惑っていると

「あ、日本人ですか？」
「あ、はい、そうです」

長めの黒髪で着心地良さそうなベージュのパンツを履いた女性が立っている。