パリの夜空をあなたともう一度

カイトサイド ２

腹が減ってきたので樹里さんが言ってたお店に向かった。すぐ見つかったがなかなかの居酒屋風だった。居酒屋と言うか大衆向けと言うか。それでもフランスだからやっぱり絵になる感じだ。

１人でもいいのか不安だったがいけそうだった。店内は細長く入ってすぐカウンターがあり奥にはテーブル席がある。

１人だからカウンターに向かった。一応メニューがあるので見てみる。適当に食べ物とワインを頼んでみた。あとムール貝のワイン蒸しも。めちゃくちゃ美味かった。食べ物で幸せな気分になったのは久しぶりだった。
ワインのおかわりも２杯ほどしてほろ酔いでホテルへ戻り爆睡してしまった。

翌朝目は覚めたが瞼は重かった。シャワーを浴びて軽く朝食を済ませ街ブラに出た。ガイドブックに載っているところは日本人も多いから避けて少し郊外に出た。

教会や公園、川沿いを歩いて最後に夕焼けバックのエッフェル塔を写真に収めホテルへ向かう。

あのムール貝をもう一度食べたくなり帰りに寄った。

カウンターがいっぱいでカウンターの後ろの壁際２人席が空いていたのでそこに座った。ムール貝と他何品か注文しワインを待つ。

食べ始めて間もなく見覚えのある茶色いローヒールの靴が視野に入った。見上げると樹里さんだった。