カイトサイド 2

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「そのあとどうするの?もう日本帰るの?」 「たぶんパリをぶらついてから帰ります」 「帰りのチケットは?」 「はい、土曜日の夕方です。帰ったらまた馬車馬生活ですよ」 「木崎も鬼だね」 松永さんと木崎さんは学生時代の友達らしく、その縁でコーディネイトを依頼している。 「そう、赤鬼」 「なんで?」 「いつも俺に文句言ってるから顔が赤い」 「ははは、じゃ今度鬼のパンツでもプレゼントすれば?」 「来月誕生日なんで送ってみます」 そんな楽しいひと時も二本目のワインボトルが空っぽになったので終わりし別れを告げた。 次の朝、意外に早く目が覚めたのでそのままチェックアウトをして出発した。 モン・サン・ミシェルまでTGV鉄道とバスで行った。モン・サン・ミシェルは日本でも有名で岩の上に修道院が作られたのが始まりらしい。 西暦700年頃で日本では飛鳥時代・日本書紀・遣唐使辺りの時代である。 いつも城巡りをする時、この時代日本ではとか海外ではとか紐付けて楽しむ。その方が楽しみ方が広がる。 その次の目的地フジェール城まではバスを利用した。フジェール城は貴族により作られた。 何度かの戦を乗り越え今でも威厳ある佇まいが素晴らしい。 下調べはしているが基本行き当たりばったりで決める。フジェール城の近くのホテルに行き、空きがあるか確認する。空いてなければ他を当たるが閑散期なのか空いていた。
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