始まり

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始まり

俺は祐介、普通の中学2年の男子生徒である。 一般より中二病をこじらせている。 『みろよ。直人』 『おい。これってこの前、慎吾が体育教師の上T(うえてぃー)から没収されていたゲームだろ?同じやつをお前も持ってたのか?』 上野先生を上野teacherから上T(うえてぃ)。よくある中学教師の愛称だ。 『ちげーよ。職員室からパクッてきたんだよ』 祐介は得意げにいった。 『まじかよ。大丈夫かよ。祐介?上TのMAXげんこつくらうぞ』 上Tは時代遅れの熱血教師である。体罰と騒がれてもおかしくない教育方法だが、生徒からはもちろん、保護者からも人望が厚い。 『このゲーム、山健の机の上においてあったんだよ。多分、慎吾に返すつもりだったんじゃないか?』 山健は祐介達の担任の山本健先生だ。 『なるほど、山健は体調不良とかでここ数日来てないもんな。嘔吐・下痢・鼻血だな』 直人は適当なことを言っている。 『ははは。その組み合わせで鼻血はやべーだろ。それにしてもこんなゲーム見たことないな。慎吾のやつどこで手に入れたんだ?』 祐介は不思議そうにいった。 無理もない。祐介は自他ともに認めるゲーマーである。しかし、自分が全く聞いたこともないゲームだった。 直人はゲームのパッケージをみた。 『へ~祐介も知らないゲームか。タイトルはThe beginning of the end(終わりの始まり)か~。なんかよくありそうなB級タイトルだよな。しかも、敵は地球外生物、少しグロ映像もあるらしいぜ』 『マジか・・・グロはちょっと苦手なんだ・・・ここでちびったら許してな』 祐介は冗談交じりでいった 『お前んちとはいえ、それは、ダメだぞ。美優(みゆ)ちゃんに言うからな』 『おっ!!ばか・・・それは反則だろ』 祐介は焦っている 美優ちゃんは祐介が好きな女の子である。 『じゃあ。ちびるなよ』 『お前こそ、ちびったら、沙希ちゃんに言うからな』 沙希ちゃんはまあそういうことである。
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