ep.9 「恋人は、ただの関係だからな」(紫崎side)

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「昏?」  紫崎は立ち上がるのをやめ、ふたりに近寄った茶髪のベリーショートを見た。 「一昨日は電話、ありがとう。えっと、これで、倉持さんとーーー、って、あれ? 倉持さん?」  スマホに届いたメッセージには続きがあった。  紫崎は恐々とそのメッセージを読む。 ―――倉持さんには気持ちを全部話して、恋を応援してもらうよ。私の場合、最初から結婚を目的に動くんじゃなくて、好きな人との恋を諦めないように動けば良かった。昏は相変わらず、穏やかで……、あんまり変わってなかった。  電話で話して分かったよ。
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