416人が本棚に入れています
本棚に追加
「それってセフレじゃないの?」
「だな」
「否定してよぉ……」
「男の場合、性欲と感情はイコールじゃない。……それが嫌なら、やめる?」
「やめ、な、い。……やめたく、ない」
「なら、いいよな」
ゆゆは、と低く甘い声に懐柔され、荻原ゆゆはは紫崎一志と唇を重ね合わせた。なまめかしい音を立て、ゆっくりと行為を深くする。二人の息遣いは徐々に荒くなり、脚と舌を絡ませ合う。
海李子はごくりと喉を鳴らし、覚悟を決める。
よし、今だ。
「ここはーーー、」
職場です。ラブホじゃありません。仕事をしてください。
「ふがっ!」
その指摘は、しなやかに鍛えられた腕に塞がれた。
「……ディープだねぇ。紫崎は元気だなぁ」
ふがふが言いながら、捕まった腕から逃れようと何とかもがく。けれど、ガッチリと捕獲されているため、簡単には外れない。しばらく抵抗し、なんとか取り戻せたのは口の自由だけだった。
「ふが、ふががが。ん〜〜〜っ、ぷはぁっ! もっお。やめて下さいっ!」
最初のコメントを投稿しよう!