愉悦に溺れる

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愉悦に溺れる

「っあ〜〜〜!!!あんっっっの糞男!!!!!」 ビール缶を片手に鬱憤を吐き出すために大声を出せば「うるさ…」横でタバコをふかしている男がわかりやすく顔を顰めた それを無視して言葉を続ける 「確かに痛がる私とするセックスなんてつまらないのわかるよ?面倒臭いのもわかるよ?寧ろ私なんて毎回面倒くさい女でごめんねって心ん中で何回も何十回も謝ってたよ!!!!」 「面倒臭いならさっさと振ればいいじゃん!!なのに!?なんでわざわざ彼女の私をキープしたまま他の女作るの!!?超意味わかんない!!!!!」 はー、はー…… 夜中とか気にせず吐き出したいことを大声で吐き出す 「なに?"また"浮気されちゃった?」 「またとか言わないでよ〜」 「沙和(さわ)ちゃん、前回も浮気されて別れてなかったっけ?」 「……よくおぼえてらっしゃることで」 「だって沙和ちゃん、振られる度に俺をこの家に呼び出して愚痴吐いてるじゃん」 それはそうなんだけど ふー、っと未だに横で紫煙を吐きながら私を沙和ちゃんなんてちゃん付けで呼ぶ男は所謂幼馴染というやつで
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