愉悦に溺れる

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パニックになる私と対照的に冷静な紫月 ……あれ? 今のって私の聞き間違え? そう疑問に思ってしまうくらいに紫月は至って冷静で 「俺さ、思うんだよね」 その冷静な態度のまま話を続ける紫月に混乱しつつ耳を傾ける 「沙和ちゃんの今までの男って下手くそだったんじゃねえのって」 「下手くそ……」 下手くそか…… 下手くそ……、どうだったんだろ? っていうかセックスに上手いとか下手とかあるの? まずそこからなんですけど…… 「下手くそですか、」 「そ。あとは自分本位のセックスに酔いしれてる」 「じ、自分…?酔いしれ…?」 「沙和ちゃん。これは俺が常に思ってることなんだけど」 突然、私の目の前に人差し指を立てては真剣な顔で私を射抜くように見られる
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