序章

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序章

1ここはとある王国…。 75代国王ベルスは絶対王政の元、何不自由なく暮らしていた。 それでも何か満ち足りぬ日々…。 王はそんな中、この国の行く末を占わさせるため有名魔導師を宮殿に呼び寄せた。 魔導師は恐る恐る口を開いた。 「王の三人の息子を魔王を探す旅に出すのです…。 十年後、息子の一人があなたの求めるものを探しだし、王様に至高の歓喜を差し出すことでしょう」 王はそれを聞いて呆れ果てた。 魔王?  そんなものただの伝承に過ぎぬ…。 魔物などわが王国でこそこそはい回る 低知能の獣に過ぎぬ…。 初代国王が魔王を倒して王国を創ったという神話から千年以上経過しておる…。 この世界は人間界が支配し、その頂点に君臨せしワシこそ神である! 国王ベルスは魔導師の予言をバカバカしく思いながらも暇潰し程度に三人の息子に魔王を探させることにしたのだった…。
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