忘れられない光景

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忘れられない光景

 純白のワンピースを着た女性が、田舎のあぜ道を優雅に歩いている。長い髪が風に揺られ、細くて白い脚が(つや)めいた(きら)めきを放つ。  均整のとれた体に沿うように作られたワンピースに、肩にのせた青いストールが風になびき、女性の美しさを際立たせている。  日の光をたっぷりと浴び、颯爽(さっそう)と歩く女性は、地に舞い降りた女神のように輝いていた。しなびた田舎にそぐわない光景なのに、堂々と突き進む姿に目を奪われる。    夢のようなきらめきと美しさをまとう女神を、私は生涯忘れることはないだろう──。  
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