おやすみと朝ごはん

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おやすみと朝ごはん

おやすみ、ロミリン。 俺は就寝前の挨拶とKiss。 起床時の挨拶は欠かさない。 部屋が明るいときから 横に滑り込んで来るときもあれば、 朝起きたときに、 横に寝ていたときもある。 可愛いなぁ。 朝食を支度するのは俺の役目。 暖かい布団の中。 俺がノソノソ起き出しても気づきもしない。 ぐっすり寝ている。 寝顔を見ながら、ふと面白いことを思いついた! 3日間、朝どのくらい音を立てれば 起きるかどうか試すことにした。 一日目の夜 その夜、「おやすみ」と声をかける。 無言。夏用の薄い掛布団をめくる。 ……寝たらしい。 布団に入って、 数秒で爆睡できる ものなのだろうか。 大分、疲れている のではないだろうか。 寝ていようと習慣には変わりない。 毎夜の習慣、耳にkiss。 俺はかなり心配しながら眠りについた。 二日目の朝、さて実験開始だ。 イヤフォンなしでラジオ体操第一をかけてみた。 チャン、チャカ、チャン、チャン♪ 最後まで寝たまま。ちっとも起きてはくれない。 かーなーり深い眠りらしい。 俺は健康的に朝の支度に取り掛かれた。 反応ないのはちょっと寂しい。 二日目の夜 「おやす……」 先に寝ている。 部屋が明るくても寝れるのか。 さらにさらに心配だ。 「おやすみ」 額にkiss。 明日にはボリューム最大でしかならない目覚ましをセットした。 これなら起きれるし、学校だって1限からバッチリだぜ。 三日目の朝、ジリリリリ。 特大目覚ましの効果は抜群で俺は飛び起きた。 どうやら隣人さんも起きたようで、包丁とまな板の音が響く。 いつもより、3倍増しの生活音である。 流石に近所迷惑だったな。 反省する事しばし。 手の甲にピリッとした痛みが。 「お早う、ロミリン」 同居して3ヶ月は天使かというほど可愛かったのに。 悪い子だ。 お仕置きが必要なのかもしれないな。
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