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2.神宮寺家の真のラスボス
オレはまた、神宮寺家のだだっ広い庭にいた。気温は前に来た時とそれほど変わらないが、ヒグラシがたくさん鳴いているところが秋を感じさせていた。
今日ここに来たのは、平凛がオレに話があるというので招かれたわけだった。(ある意味是真さんよりも怖いかも知れないな)とか思った。今日はクロ達は誘っても暇だからと来なかった。
「ダンナ様……、こんにちは」
気づいたら平凛が近くに立っていた。どこから現れたんだ?
「あ、平凛さん、こんにちは。今日も暑いな」
「こちらにどうぞ」
と平凛は言った。無駄な話は一切しない平凛だった。
通された部屋は、この前の超絶和風な部屋と違い、白を基調とした洋風モダンな部屋で、それでもやっぱり広い。平凛の部屋だと言っていたが、オレならこんなに広いのは落ち着かないぜ。ここはまるで100年前のヨーロッパの貴族の家に迷い込んだみたいな感じだった。古風なテーブルと椅子が置いてある。
そこに座るよう勧められた。
平凛は、今までのグイグイくるようなイメージが全くなかったので、なんだか新鮮さを感じた。
「コンコン」
ノックがあり「わしじゃ」
と忘れることのできない声がした。是真さんだ。
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