136人が本棚に入れています
本棚に追加
「蓮水さんがいてくれて良かったです」
お礼を伝えた次の瞬間、何故か景色がグルンと反転した。
背中がつくと私は目をぱちくり瞬かせた。
だって蓮水さんにベッドへと押し倒された。
仄暗い中、私をじっと見下ろす蓮水さん。
目の前の双眸が微かに妖艶に見えて。
ドキッと心臓が飛び跳ねる。
「は、蓮水さん?」
呼び掛けると、変に声が掠れた。
蓮水さんは私を見たまま。
蓮水さんは何も言わずに、私の唇に親指を滑らせた。
鼓動が苦しいほど暴れる。
魔法にかかったみたいに、目の前の双眸から目を逸らせない。
動けないでいると、蓮水さんが顔を傾けながら私に近付いてくる。
蓮水さんはそのまま私の唇に自分の唇を重ねた。
そこで漸くハッとした。
最初のコメントを投稿しよう!