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『バカか、優男。俺様は亡霊だぜ? 亡霊に只の剣の一撃が通用すると思ってるのか?』
サーハ君のやった事を嘲笑う《妄執のニーショ》。しかし、
「──残念ながら、私の剣には不死者には天敵の浄化の能力が宿っているのですよ。だから──」
──そう、サーハ君の持つ剣には浄化の能力が秘められているため、《妄執のニーショ》とっては真に命取り。
『──なん……たと……!? ま……まさか……?!』
「──滅び去りなさい! 《妄執のニーショ》よ、永久に!!」
サーハ君の剣が更に数回閃き、《妄執のニーショ》に幾筋もの剣閃を刻んでいきます!
『──そ、そんな……そんな……バカな…………、ぐワあぁアアぁァアァァ……
……!!!!!!!!』
断末魔を残して、滅び去る《妄執のニーショ》。その歪んだ姿は空気の中に溶けるよう薄らいで消えていきました。
「──お疲れ様っす、兄貴、円の姐さん、サーハさん」
「おうよ。ランテもお疲れさん」
「ええ。ランテさんもお疲れ様です」
「そうですね。皆さん、お疲れ様でした」
「──ところで、ランテさん。ボクの呼び方が姐さんになってますが、それはどういう……──?」
「──はいっす。オイラ、自らの危険を顧みず他者の為に命を賭して果敢に行動を起こした円の姐さんに感銘したっす! だから、敬意を込めて“姐さん”と呼ぶ事にしたっす。それと、オイラの事は“さん”付けじゃなく、呼び捨てにして下さいっす!」
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