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「確かに、そうっすけど、兄貴の場合、コレがあるっすから、案外すぐに底を付いちゃうかもしれないっすね?」
そう言って、ランテ君は何かを振っては転がすような仕草をします。おそらくは賭け事……でしょうね。
「もしかしたら、一日で使い切っちまうかもな? ガッハッハッハッ……」
ランテ君の言葉にガメッツさんは豪快な笑いを伴って冗談めかした事を口にします。
「──私としては、そういうのは、余り感心しません……──」
──パラパラ……。
サーハ君がガメッツさんのお金遣いに苦言を呈しようとした瞬間、突如、部屋の天井から剥がれ落ちた破片の小石が幾つか落ちてきました。
しかも、
「おい、何か、爆発みてーな音がしねーか?」
ガメッツさんの言葉に、耳を澄ませてみると──
──ドォーン! ドォーン! ドォーン! …………
確かに、爆発音みたいな音が聞こえます!?
「まさか、この地下空間が崩壊を──?!」
サーハ君がイヤな事を口にしますが、
「いえ、違うっす! 音が響いてくるのは上──部屋の天井からっす!」
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