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「やっぱ、マジモンの勇者サマは凄ーな! 自称勇者とは格が違い過ぎるぜ」
「当たり前っすよ、兄貴。マジモンの勇者が使い物にならなかったら、もしもの時に世の中お先真っ暗になっちゃうっすよ」
「違ぇねー」
ガメッツさんとランテ君は貴樹君の姿を見て危険はないと判断し、既に警戒心を解いて、世間話に興じています。
「──おーい、タカキ~! 生きてるか~!」
崩落で開いた天井の穴の中から、メンド少年の声が響いてから、約十分後。
ボクたちは息を整えた貴樹君を伴って、風の精霊のシルフルズの力を借りて、天井に開いた穴を通って貴樹君が殺戮人形と闘っていた場所に昇り、そこから貴樹君たちが通ってきた道順を戻って、ニーショの館の一階を目指して進む道中。
「──……へぇ~、そうだったんですね~」
ボクは貴樹君から、ニーショの館に着いてから、メンド少年が注意深く見ても分からない程に隠されていた秘密の扉を発見、そして、秘密の扉を潜って進んだ先で先の殺戮人形と遭遇して闘いになったまでの経緯を聞き、相槌を打ちます。
「ところで、平野さんたちはどうやって、あの地下の空間に?」
「あー、それはですね……──」
「──なあ、キミ、下着替えたろ?」
……………………。
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