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ボクたちが“ニーショの遺産”を発見し無事に持ち帰ったことを公表しました。そして、
「嘘じゃねー証拠に、こいつを見ろ!」
手に持っていた袋の中から、金属部分の所々が経年による酸化で錆びてはいますが填め込まれている子供の拳大程の数多の宝石が長い年月を歴ていても色褪せること無く燦然たる輝きを放つ宝冠を取り出して、この場にいる全員に見えるように掲げます。
「信用のおける鑑定士に鑑定してもらった結果、「まず間違いなく、歴史的資料にも記載されているニーショ秘蔵の宝冠だ」と、御墨付きも貰った、正真正銘の“ニーショの遺産”だ!」
ガメッツさんが掲げる宝冠に、この場に居るほぼすべての者が見蕩れます。
そして、一時の静寂が訪れたと思った、次の瞬間──
「──スゲェーや! 噂に聞いていた通り、お宝探し屋ガメッツはどんな財宝でも探し当てちまうってのはホントだったんだな!」
「──いやいや、シュモネス教の御子様がご同行なさってたんだ、きっと、大地母神エダフォス様のお導きだ!」
歓声が轟きました。
「さあ、今宵はニーショの遺産が見付かった祝いだ! 勘定はこのオレ──ガメッツがもつから、この場に居る全員、好きなだけ食って飲んで、オレらの新たな偉業を讃え祝いやがれ!!」
「「「おおおーー!!!!」」」
ガメッツさんの音頭にこの場に居る全員が、先程以上の歓声を轟かせ、宴会がはじまります。
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