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5500℃-05
「さあ、これでもう終わり」
一子は今度こそ麻里の側頭部に銃口を突きつけ、トリガーを引いた。水銀強装弾の衝撃と毒性で麻里は死んだ。
弾倉を新しいものに交換し、念のため死亡した麻里を見つめている。右手で銃は麻里に向けながら、一子はバッグからBluetoothヘッドセットに偽装した特小無線機を探した。
「こちら電光石火、目標を処理、クリア」
すぐに合鍵でドアが開き、人類純血保護機構の実行部隊が部屋に入ってきた。
「安原大尉──これを」
一子は差し出されたバスローブを受け取ったものの着なかった。
「このままここでシャワーを使わせてもらうわ。あとは処理班にこの吸血鬼をいつもの手段で完璧に焼き捨てさせて」
サブマシンガンで武装した実行部隊は、春日井麻里の死体をボディバッグに放り込んだ。
シャワーを浴びながら、安原一子は遠い目をしながらつぶやいた。
「……妙子、仇はとったよ」
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