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「蓮ちゃんって、そんなに私のリボン嫌いだったんだね」
「……うん」
「そっか。あのリボンはすごく大切にしてたんだけど……いいや。蓮ちゃん、リボンのことは忘れて遊ぼうか?」
瑠月は微笑む。
「ねえ、瑠月」
「ん?」
「……ごめんね」
「え、どうして謝るの?」
「リボン、探しにいこう?」
そう言うと、瑠月はきょとんとする。
「え、でも、リボンを探したら蓮ちゃんは泣いちゃうでしょ?」
「もう泣かない」
「探していいの? さっきは勢いに任せて投げられたけど、今度見つかったら、私はあのリボンを手放さないと思うよ? 一応、大切なものだし……」
「いいよ」
瑠月はさらに微笑み、頷く。
「あっちのほうに飛ばした。一緒に探して、蓮ちゃん」
「うん」
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