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一部の知らない学生や先輩からかわいいとチェックされていたらしいが、秀介が必ず付けるようにと言ったマリッジリングのおかげかボディーガードよろしく横にいる宙くんが彼氏と思われたせいかゴールデンウィーク明けまで声を掛けられる事もなく、平和に授業を受けている。
「いっちゃん、少しお腹目立って来たね。」
「そうだね。もうすぐ7ヶ月だからね。」
「夏休み中に生まれるかな。」
「9月の頭予定だけど、初めては遅れる事もあるみたいだよ。でも宙くんは秀介並みに楽しみみたいだね。」
宙くんはニコニコしながら私のお腹を眺めている。
「うん。秀介さんの子どもって事は、俺の弟分だろ。」
「そうだね。女の子かもしれないけど。」
「そっか。その可能性考えてなかった。」
どうやら散々、秀介に振り回されていたから自分がやり返す相手を心待ちにしていたみたい。
「それにベタ甘なパパの逆襲があるかもよ。」
「あー、それも考えてなかった…」
この世の終わりみたいな宙くんに笑ってしまう。
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