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それからしばらくは、平和な時間を過ごす事が出来た。
社長秘書に定時終わりは有り得ないが、社長から無茶な呼び出しはないから、接待や会議がなければ、それなりの時間に帰ることが出来る。
普通、こうだよなぁと思いながら柴原と飲みに行く時間が出来たことを単純に喜べる。
そう言えばお嬢様は、未だに帰ってこないところを見ると目的に向かって頑張っているんだろうと少し呑気に…他人事だと考えていた。
「川田、悪いっ。今日の合コン参加してくれ。」
柴原が、昼過ぎに秘書課に顔を出した。
「どうかしたのか?」
「絵里子の友達の会社の女の子3人と約束したんだけど松岡が、ちょっとポカして残業になったんだ。」
「せっかく今日は会食ないから、野郎同士で飲みたかったのに。」
「かわいい子、来るかもしれないからさ。」
渋々、会社近くのバルに柴原に引っ張られて行く事になった。
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