みみたぶ

3/6
前へ
/6ページ
次へ
 次の日、たっくんは鏡を見てまたびっくり。昨日あごの所まで伸びていた耳たぶは、さらに伸びて肩にたれ下がっていた。 「たっくんどうしたの、その耳たぶ!」  ママはびっくりしてたっくんの大きくなったモチモチ耳たぶを触った。  小学校に行くと、先生が朝の会で 「今日は席がえをします」  と言った。教室はぶーぶー文句の嵐だ。 「先週やったばかりじゃん」 「なんでー?」  先生は困ったように首をひねった。 「いやぁ、それがね、なんかやりたくなったんだよ」  席がえのくじ引きが、たっくんの番になった。 「どうかルミちゃんのとなりになれますように。お願いします」
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加