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会長と二人、人混みから抜けたところでみんなを待つことにした。
外は寒いからか、人混みのおかげで少しましになっているような気がする。
「ー…俺さ」
「…はい?」
「くるみちゃんに出会わなければ…悠莉のこと、信じてあげられた気がするんだ」
「え?」
「悠莉から話聞いてるんでしょ」
ー…会長は。
私がどこまで知っていると思っているんだろう。
会長は、一体どこまで知っているんだろう。
「でもさ、くるみちゃんに会えて、よかった」
ー…悠莉先輩、ごめんなさい。
弱くて、最低な、私を許してください。
「…悠莉には申し訳ないって思うんだけどさ。悠莉がいなければ…多分、くるみちゃんに俺が興味を持つことなんてなかったと思うから。俺は、出会ってくれて、感謝してる。悠莉にも、くるみちゃんにも」
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