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一度は、会長と悠莉先輩の幸せを願ったはずなのに。
それなのに、こんなふうに会長に言ってもらえることを、嬉しく思ってしまう、最低な女でごめんなさい。
会長は…優しいけど、好きだけど、多分きっと…いい人じゃない、よね。
それでも。
ー…会長が、私の左手の指先に、少しだけ触れた。
こんなに、寒いのに。
会長の、指先は熱くて。
「ー…俺、ちゃんと伝えたいことがある。くるみちゃんに。だから…3月まで、待ってくれる?」
振りほどけるわけ、ないのに。
どうして、会長の背中を押したり、できたんだろう。
会長の熱い指が、私の指先を、優しく握る。
「自分勝手なこと言ってるってわかってる。俺、まだまだ子供で。色んな人を振り回してるのも、傷付けてるのも、わかってる。それでも」
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