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会長にそう言って念を押すと、困ったような…でも、どこか嬉しそうな顔で、笑う。
「…ほんと、くるみちゃんには敵わないね」
「それは、こっちの台詞です」
ー…あなたには、ずっと、敵わない。
きっと。
生徒会も悪くないかもって…思ってしまった、あの頃から、多分。
「ー…待たせて、ごめん」
あの時、あなたの幸せを願ったのは決して嘘じゃなかったけれど。
もし、もし。
「会長ー!くるみちゃーん!」
「湊くん、みんな」
あなたの隣で、私が、あなたを幸せにすることを、許されると、するなら。
会長の、指先が離れていく。
名残惜しいと思ったけれど、けれど、怖くはなかった。
「みんなでおみくじ引きに行こうよ〜!」
「うん!行こう!」
湊くんも、世那先輩も、聖先輩も、私たちを見て笑っている。
あんだけ、気をつかってくれたんだから。
…世那先輩が、私の幸せを、願ってくれているから。
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