そっちかよ

「尊は？高校時代私と別れた後、好きな人とはどうなったの？」

「高校の時、関係を壊すのが怖くて告白できなかった。でも、俺その人と同じ大学に行って、大学のサークルでも一緒になって、ある時、思い切って告白したら、何と向こうも俺の事好きになってくれてて。」

「両想い！？すごいじゃん。じゃあ、付き合ったの？」

「ああ。でも、結局別れた。」

「ええっ！？どうして・・・。」

「先輩、大学卒業後他県で就職決まって、遠距離になるし俺の事を思ってなんだけど、中々会えなくて辛い思いをさせるのが可哀想だし、俺の事自分にはもったいない人だって言って、寂しい思いをさせない人と幸せになって欲しいってフラれた。」

「それって、両想いのまま別れたって事だよね。一旦遠距離になっても、結婚する事は考えなかったの？」

「俺達は結婚するには難しい関係でさ。」

「どういう・・・」

尊が辛そうな雰囲気を出していた為、真理子はそれ以上聞かない事にした。

「じゃ、俺仕事戻るから。」

「あ、うん。ごめん仕事中に長々と。」

「いや、俺も話したかったし。急に再会して驚いたけど、会えて良かった。・・・旦那さんとお幸せに。」

「ありがとう。」

そして、彼は部屋を出て行った。