そっちかよ

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「神聖な場に突然すみません。」 尊は二人と参列者に向かって頭を下げる。 「式の最中にこんな真似してごめんなさい。俺、二人を祝福したかった。でも、よく考えて、悩んで、やっぱり心に嘘をつけなかった。」 彼が二人を真剣な表情で見つめる。 真理子はドギマギする。 次の瞬間、 「久也さん!」 久也の方を真っ直ぐ見つめる尊。 「へっ!?」 真理子は驚く。 「俺、あなたと別れて、何度もあなたを忘れようとしたけど、できなかった!ずっとあなたが俺の心の中にいて、出て行ってくれなかった。俺達の関係は世の中には祝福されないかもしれないけど、俺は胸を張ってあなたを愛してると言える!これから先の俺の人生、あなた無しでは考えられない。俺と一緒に生きてくれませんか。」 「尊・・・。」 久也が目を見開いて固まっている。 どよめく式場。 真理子は開いた口が塞がらない。 (えー!!尊の好きな人って、久也だったの!?) 真理子の方に向き直る尊。 「真理子、ごめん。幸せになれよって言ったのに、高校時代と今と2度も裏切る事になってしまって・・・。」 彼は彼女に深々と頭を下げる。
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