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「えっ、2度ってどういう事?」
久也が二人に尋ねる。
「実は俺達、高校の時一時期付き合ってたんです。久也さんに告白したのは大学の時だったけど、俺はずっと高校時代から久也さんが好きでした。彼女はそんな俺の気持ちを分かってて、受け入れてくれて、付き合ってくれていた。でも、やっぱり久也さんへの気持ちを諦め切れなくて、彼女をフッたんです。先月、旅行で彼女がたまたま俺の働くホテルに宿泊して再会して、その時に結婚式の話が出て、お幸せにって言ったんです。」
「久也、黙っててごめんなさい。再会したのを言えば久也が嫌な気持ちになるかなって思って。尊は元彼だし。でも、今尊の好きな人があなただって初めて知って驚いている。」
真理子は何とか平静を取り戻して言う。
「そっか。俺も黙ってたんだけど、実は大学時代、尊と付き合ってたんだ。」
「うん、尊は相手の名前明かさなかったけど付き合ってた話は聞いた。まさか、あなたが相手だったなんて・・・。」
参列者達も混乱する。
「って事はこの人って真理子と久也さん両方にとっての元彼って事!?」
真理子の友人が声を上げる。
「そういう事になるねえ。」
何だか疲れがどっと押し寄せて真理子は何とか答える。
再びざわつく会場。
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