ゲーム研究会

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ゲームの種類に目を白黒させていると、教室後方にあるドアから1人の男性教員が出て来た。 ひょろりと背が高く、茶色いスーツに黒縁メガネをかけた先生は両手いっぱいにゲームソフトを抱えている。 「やぁ、君たちは?」 「1年生です。ゲーム研究会の見学に来ました」 あたしはスッと背筋を伸ばしてそう答えた。 すると先生は嬉しそうに目じりにシワを作り、ゲームソフトを近くの机に置いて近づいて来た。 「そうか。新入生か」 そう言ってカズヤを見上げて「やけに大きいね」と、笑った。 カズヤの身長は先生より10センチほど高い。 「君は柔道とか、スポーツの方が似合いそうだけど」 「キックボクシングをしてます。でも、この学校にはキックボクシング部はないですよね? それなら、ゲーム研究会が一番合うと思って」 カズヤはそう言って笑った。 一応、初めて会話する先生に向けての態度は気を付けているようで、内心安心した。 「あぁ。そうなのか。けど、このゲーム研究会は好きな時に来て好きなゲームをするだけの部活なんだ。それ以外の活動はあまりしていない」
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