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「今日は時間かかったね」
その次に声をかけてきたのが山本弘樹。ベンチの後ろ側で、背もたれに寄りかかっている。
明香里とは幼なじみで、彼女の良き理解者だ。穏やかで優しくて、スポーツも割と出来て背も高いのに、彼女はいない。モテないことが不思議だと、俺は思っている。同性の友達は結構多い。
「阿部くん、おつかれさま」
奈菜美の隣に座って、奈菜美と同じようにこちらを振り返っているのが藤川明香里。
大人しくていつも教室では1人で本を読んでいるタイプ。普段は口数が少なく物静かだけど、インターネットやゲームには詳しくて、その話をしている時で、かつ俺達3人の前で、だけはハイテンションになる、らしい。ちなみにそれは弘樹情報だ。
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